三重県名張市は6月2日、一般会計補正予算2議案など計7議案を発表した。北川裕之市長就任後初の予算編成で、補正後の一般会計の予算総額は291億5963万円となった。9日開会の市議会定例会に提出する。
補正案のうち1件は、新型コロナウイルスワクチン接種の事業費や子育て世帯への国の給付金事業など1億1944万円を増額。もう1件は、骨格的に編成していた当初予算の「肉付け予算」で、新規事業など10億9208万円を増額する。
北川市長が柱の一つとする観光分野では、赤目四十八滝渓谷での新たな観光プログラムづくりなどの事業費700万円を計上。大阪万博も見据え、千手滝前にあった茶屋跡地には、瞑想やヨガを体験できるテラスを整備する。
農業分野では、同市竜口で自生する針葉樹の果実で、蒸留酒のジンの風味付けに用いられる「ジュニパーベリー」などを活用した商品づくりに向け、調査や試作の事業費として500万円を計上。
同市夏見の名張中央公園内の市民テニスコート改修には、1億1945万円を計上。現在は9面中5面が使用不可になるなど老朽化が著しく、全面改修する。
小中学校のトイレ改修には計1348万円を計上し、洋式化率は小学校61・2%、中学校55・6%に引き上げる。
他の主な事業は次の通り。
▼新田南古山線など市道整備(1億5611万円)
▼宇陀川に架かる阿清水橋など7か所の橋梁工事や点検(8384万円)
▼市消防本部庁舎隣に資機材などを収める防災倉庫を拡張する事業(4732万円)
▼古文書や発掘調査報告書などの郷土資料をデジタルアーカイブ化する事業(3560万円)
また、北川市長は副市長人事について、「定例会採決日に人事案件として追加提案する予定」と述べた。
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