【万歳楽字茄子形燗鍋 西村道也作 江戸時代 延享元年(1744)引盃と盃台 渡辺喜三郎作 大正︱昭和初期 20世紀(提供写真)】

 「MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)」(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷)が所蔵するコレクションの中から、茶の湯の歴史の中で育まれ、豊かな感性が生み出してきた器の数々を披露する春季特別展「懐石の器 炉の季節」が、6月5日まで同ミュージアムで開かれる。

 大徳寺を開山した大燈国師の墨蹟や、織部・黄瀬戸・志野など美濃窯の向付、瀬戸焼や信楽焼の茶碗や食器、蒔絵椀、和ガラスの器など計180点ほどを展示予定。江戸時代の近衛家当主・近衛予楽院の茶会記を基に当時の茶会で器がどのように使われていたかを紹介するコーナーや、初公開の大井戸茶碗「小一文字」(益田鈍翁・松永耳庵旧蔵)とその取り合わせなども並ぶ。会期中の展示替えあり。

 開館は午前10時から午後4時(入館は同3時)まで。月曜休館。入館料は一般1300円、高校・大学生1000円、中学生以下無料。

 会期中、同ミュージアムの熊倉功夫館長とゲストによる対談イベントを予定。4月24日は料理研究家の後藤加寿子さん、5月15日は「祇園丸山」店主の丸山嘉桜さん。いずれも事前申込制。

 また、7月9日から8月14日までは夏季特別展「懐石の器 風炉の季節」が開かれる。

 感染防止対策として、来館には同ミュージアムのウェブサイト(https://www.miho.jp)からオンラインでの事前申込が必要で、希望日前週の火曜から受け付ける。予約状況により締め切る場合もある。

 問い合わせは同ミュージアム(0748・82・3411)まで。

2022年3月26日付816号19面から

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