【立候補表明した北川氏=名張市役所で】

 任期満了に伴う三重県名張市の市長選(4月10日告示、17日投開票)に、県議の北川裕之氏(63)=同市百合が丘東3=が2月15日、無所属で立候補すると表明した。同市議の森脇和徳氏(48)が既に出馬を表明しており、選挙戦となる見通し。

 市役所で会見した北川氏は「挑戦してほしい、名張を変えてほしいという多くの声を頂き出馬を決断した」と述べ、市の現状については「人口減少に歯止めがかからず、活力を失いつつある」と指摘。「新しい産業がいぶき、若者が定着し、誰もが安心して暮らせる、10年先を見据えた新しいまちづくりを始めたい」と語った。

 政策では「なばり・新時代戦略」として産業振興や確かな行財政運営など5項目を掲げた。軸とする産業振興では▼トップセールスで「食と観光」を基軸にした新たな観光産業をつくる▼大阪万博に向け地元にビジネスチャンスを広げる▼6次産業化やスマート技術の活用などを示した。

 この他、市民参加とデータに基づくシティ・プロモーション▼中学校給食の導入を進める▼更なる事業の見直しなどを図り財政健全化を進める、などの考えも示し、2023年度まで3年間延長された都市振興税については「以降の延長はやらない」と述べた。

 県議については、3月上旬にも辞職する予定という。

 北川氏は同志社大法学部卒。市職員、地元ケーブルテレビ社員を経て2003年の県議選で初当選し、5期目。18年の前回市長選に立候補したが、現職の亀井利克市長(70)に敗れた。

 現職の亀井市長は、次期市長選への不出馬を1月に表明している。

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