三重県名張市は2月10日、276億6100万円の2022年度一般会計当初予算案を発表した。4月に市長選を控え、義務的経費や継続事業に関する経費を中心とした「骨格予算」としたが、前年度当初比3億2100万円(1・2%)増で、過去2番目に大きな規模となった。17日開会の市議会3月定例会に、当初予算案を含む計26議案を提出する。
市によると、骨格としながらも当初予算の規模が膨らんだ要因としては、昨年度は補正で対応した新型コロナワクチン接種事業が組み込まれていること、退職職員の増加、選挙費の計上など。
歳入は、市税が新型コロナウイルス感染症の影響が大きかった前年度と比べて景気回復傾向にあるとして増額を見込み、2億6572万円(2・8%)増の97億8711万円。地方交付税は6億3500万円(12・6%)増の56億6300万円を見込む。
借金にあたる市債は、骨格予算に伴う投資的経費の抑制などで、11億1460万円(45・4%)減の13億4000万円。22年度末の市債残高は322億329万円を見込み、市民一人当たりでは41・8万円となる。財政調整基金残高は同年度末で14億1103万円を見込む。
歳出では、退職者が前年度より7人増えることなどから人件費が3億5364万円(7・2%)増の52億9883万円。扶助費は民間保育所措置費や訓練等給付費など1億4298万円(2%)増の74億2536万円。借金返済に充てる公債費31億6941万円を合わせた義務的経費は4億46万円(2・6%)増の158億9360万円で、歳出全体の57・5%を占める。
病院事業会計への繰り出し金は1億6800万円増の13億8800万円。新規事業は伊賀市と進める共同消防指令センター整備事業の負担金455万円。
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