空き店舗の改修作業から携わり、念願のナポリピザ専門の飲食店を開いた三重県伊賀市桐ケ丘の中村星也さん(34)。思い入れが詰まった店内で「本格的な料理を味わってほしい」と願っている。
名張高校在学時から「飲食店の開業を」と思い描いていた。卒業後は、中華やフレンチ、イタリアンなどの飲食店で腕を磨いた。そんな中、名古屋で働いていたピザ専門店の味に感動し、ピザをメインとした店の立ち上げを決意。更に東京で9年間修業後、昨年6月に帰郷した。
帰郷後、名張市上八町に空き店舗があるのを知り、ここでの開業を決断。9月下旬から自ら改修作業をスタートさせた。応援してくれる地元の友人らと、設置されていたカウンターや壁を取り壊すなど汗を流した。
店内は「来店者となるべく近い距離で、意見を聞きながら調理したい」と、調理場と客席の間隔が近くなるよう設計。メインとなる大きなドーム型の石窯はオーダーメイドで、床のタイルはイタリア製にこだわった。自慢は無垢材から作った1枚板のカウンター。「やりたいことを詰め込んだ」という内装を約1か月かけて仕上げ、12月に開店させた。
店名の「Bambinaccio(バンビナッチョ)」はイタリア語で「いたずらっ子」の意味だという中村さんは「会話をしながら、子どもも大人も楽しんでもらえる場所にしたい」と意気込んでいる。
2022年1月29日付812号14、15面から
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