厚生労働大臣が社会福祉事業やボランティア活動に長年取り組む人を表彰する「社会福祉功労者」と「ボランティア功労者」に三重県名張市の2人と1団体が選ばれた。同市役所で1月19日、亀井利克市長が表彰状や感謝状を伝達した。
受賞したのは、社会福祉功労者の祝真由美さん(60)、ボランティア功労者の広野光子さん(80)と給食ボランティアグループ「ぷちとまと」。例年は全国社会福祉大会(東京都)で表彰式が開かれるが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。
同市社会福祉協議会の通所介護事業所「ふれあい」(同市丸之内)で25年前の開所当初から調理員として勤務する祝さんは、2012年から介護員も兼任。現在は介護員のリーダーとして、重度の利用者でも食べられるムース状の介護食を導入するなど、利用者の状況に合わせた食事の提供に力を入れた。
「がんを前向きに語る・金つなぎの会」代表の広野さんは、2005年に「がん・難病患者相談窓口」の開設を市に提案。自ら相談員を務め、乳がんと卵巣がんの闘病経験をもとに、これまでに延べ約700人を超える人から相談を受けた。
「ぷちとまと」は名張市民センターを拠点に、1994年から高齢者を対象にした配食活動を実施。1日に約100食を調理・配達する他、「一人暮らし高齢者昼食会」を定期的に開催するなど、高齢者の見守り活動に取り組んだ。
この日の表彰式で、祝さんは「身に余る栄誉。これまでの活動を振り返る良い機会になった」、広野さんは「自分一人の力ではなく、支えてくれた会員のおかげ」、ぷちとまと代表の中野楊子さん(74)は「続けてこられたのは誇り。これからも地域に貢献していきたい」とそれぞれ思いを語った。
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