【戦後76年】
戦争体験を語り継ぐ「戦争はいや!平和のつどい」が8月22日午後1時から、三重県名張市南町の名張産業振興センターアスピアで開かれる。2013年から続く催しで、今年は若者への継承に焦点を当て、高校生によるメッセージの発信も盛り込んだ。入場無料。
つどいではこれまで、戦地の様子がわかる写真や出兵時に寄せ書きした日章旗など戦時中の品物の展示、市内在住の戦争体験者の講演などをしてきたが、戦争体験者や催しを担ってきたメンバーらの高齢化が進み、次の世代への継承が課題となっていた。
今回は、セントヨゼフ女子学園高校(津市)3年、中嶋未来さん(17)=名張市蔵持町芝出=が、若者の立場からの平和に向けたメッセージを発表する。中嶋さんは昨年、世界14か国の高校生ら約30人と核廃絶や世界平和について英語で議論する「ひろしまジュニア国際フォーラム」(オンライン開催)に三重県からただ一人参加。「日本は唯一の被爆国。もっと若者が発信していくべき」との思いを強くしたという。当日は事前収録したメッセージ映像を会場で上映する予定だという。
「平和考える機会に」
また、被爆者の証言を聞き取って広島市立基町高校の生徒たちが制作した「原爆の絵」の複製10点や、広島への原爆投下による犠牲者数と同数のシールで実行委メンバーが形作った絵の展示もある。
実行委事務局の羽口和彦さん(68)は「若い世代に、戦争とはどういうことなのか、伝えていく必要がある。家族で話し合い、平和について考える機会にしてほしい」と話す。
問い合わせは同実行委(0595・64・0302)まで。
2021年8月14日付801号22面から
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