三重県名張市西田原の弥勒寺(岩本善雅住職)で青や紫、ピンクに彩られたアジサイが鮮やかに咲き誇り、参拝者らの目を楽しませている。
736(天平8)年建立と伝わる同寺は、国重要文化財の「木造聖観音立像」や「木造十一面観音立像」など貴重な仏像を間近に拝観できる寺として知られている。
アジサイは20年ほど前から境内や裏山に植え始め、檀家らが草刈りや施肥など世話を続けている。今年新たに人気品種「ダンスパーティー」を植え、現在は十数種類の約1200株になったという。地元では「アジサイ寺」とも呼ばれ、親しまれている。
檀家総代表の杉尾章さん(74)によると、今年は5月末ごろに咲き始め、11日現在で6、7分咲き。6月末まで楽しめるという。
伊賀市から参拝に訪れた廣隆さん(78)久子さん(75)は、「水やりや剪定など、管理も行き届いていて、小道も歩きやすい。『パリジェンヌ』や『墨田の花火』という品種もあり種類が豊富」と笑顔で話した。
例年6月下旬の日曜に音楽イベントなど開く「あじさい祭り」は昨年同様、今年も新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった。
アジサイ園の入園料は200円、本殿の拝観料は500円。
問い合わせは同寺(0595・65・3563)まで。
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