2010年に84歳で亡くなった三重県伊賀市出身の書家、榊莫山さんの作品を集めた「榊莫山展-古郷・伊賀に帰る-」(伊賀市文化都市協会主催)が4月16日から5月9日まで、同市別府の市ミュージアム青山讃頌舎で開かれる。
おおらかな書風と飾らない人柄で親しまれた榊さん。「詩・書・画一体」の作品を創作し、書とアートの境界線を無くした開拓者とされ、伊賀の自然や風物と結びついた数々の作品を生み出した。今回は没後10周年を記念し、多くの作品が寄贈されている三重県立美術館の協力で、「伊賀八景」など25点を展示する。
また、会期中は茶室や庭園で「榊せい子のおもてなし」「庭園で春の野点を愉しむ」といった有料の呈茶会が開かれる他、17日午後1時30分からは、青山ホール(同市阿保)で美術史研究家の毛利伊知郎さんによる特別講演会「莫山芸術に迫る」がある。参加無料、定員200人。事前の電話予約が必要。
同協会では「多くの人に親しまれた榊さんの芸術の軌跡をたどってもらえたら」と来場を呼び掛けている。
展示は午前10時から午後4時30分まで。入館料は一般300円、高校生以下無料。火曜休館。
講演会の申し込み、問い合わせは同協会(0595・22・0511)まで。
2021年4月10日付793号6面から
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