【走るフォームを解説する江里口さん=伊賀市下友生で】
陸上のロンドン五輪男子リレーの日本代表など短距離走者として活躍し、2018年に現役を引退した江里口匡史さん(32)=大阪ガス=が1月末、三重県伊賀地域の中学硬式野球チーム「伊賀中央ボーイズ」の練習に特別コーチとして参加し、走塁や守備に応用できる走り方のこつ、体を動かす楽しさなどを伝えた。
熊本県出身の江里口さんは、早稲田大在籍時に100メートルで10秒07をマークし、日本選手権では09年から12年まで100メートルを4連覇。12年のロンドン五輪は100メートルと4×100メートルリレーに出場し、リレーは第2走者として4位に入った。
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今回は、同チームの監督を務める永浜春喜さん(57)が名張桔梗丘高校の硬式野球部で監督を務めていた際に指導した生徒が同社に在籍している縁で、招待が実現したという。
練習では、ストレッチやランニング、ダッシュなどを通じて、「地面を『蹴る』のではなく、体重をかけて『押す』ように」「自分が思っているより速くは走れていない。自分が出せる全力のレベルを上げていって」など、自身の経験や体の仕組みについて解説を交えながら指導した。
同チーム主将の前出佳輝君(崇広中2年)は「自分たちが100%の力を出していけるよう、自分自身も頑張り、チームのみんなにも声を掛けていきたい」と話し、指導を終えた江里口さんは「自分なりに、走りを通じて体を動かす楽しさを伝えたいと思った。それぞれが何かのヒントにしてもらえたら」と話していた。
2021年2月13日付789号2面から
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