名張市八幡の正八幡宮で1月17日、伝統の「弓引き祭」があった。参加した地元住民ら10人は「鬼」と書かれた的へ矢を放ち無病息災を願った。【的に向かって矢を射る参加者=名張市八幡で】
約400年前に始まったとされる同行事。この日は、拝殿で祈祷神事が行われた後、持ち回りで神社の神主役をする4人の氏子総代と6人の地区役員が、境内に設置された20メートル先の的に向かって当たるまで順番に矢を放った。
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4巡目で的を射抜いた神主役の中嶋有示さん(72)は「五穀豊穣と住民の健康を祈願した。今年は新型コロナの終息も願いながら放った」と話した。
神事の終了後は、見学者も弓引きを体験した。4回目で的に当てた上野高校1年生で弓道部の澤村心玲さん(16)は「普段使っている弓より難しかったけど、当たって嬉しかった」と笑顔を見せた。
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