長年中学校などで美術の講師を続けてきた名張市桔梗が丘4番町の画家、飯田淳子(雅号・白淳)さん(65)の個展「bokusui展 墨と水」が、2月22日から同28日まで伊賀市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開かれる。入場無料。【個展に向け作品を紹介する飯田さん】

 画歴は約50年に及び、従来は油彩、水彩が中心だったが、新たな分野に挑戦しようと、2008年ごろから本格的に墨と水を中心に描き始めた。画材には墨と水に加えて塩も使い、その3つが融合した時に生み出される妖艶な模様や、織りなす世界観を「墨水画」として深めている。

 12年には龍のふすま絵を描き、松阪市の朝田寺へ奉納した。水墨画作品に彩色する「岩絵の具」の使い方を学ぶため、同年から京都造形芸術大学に4年間通い、現在も通信生として大学院で日本画を専攻。県展などでの受賞は数多く、現在は名張市滝之原でアトリエ「阿吽(あうん)庵」も主宰している。

 自身8年ぶりとなる個展には、抽象的な作品「墨と水」や、色紙に彩色したネズミを描いた干支シリーズなど、小サイズから高さ145センチ・幅75センチの大作まで50点前後を展示予定。一部の作品は販売し、中部盲導犬協会へのチャリティーに充てる。

 飯田さんは「皆さん自身の感性で想像し、自由にテーマを感じ取ってもらえたら」と来場を呼び掛けた。

 時間は午前11時から午後6時(最終日は同4時)まで。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)へ。

2020年2月8日付 765号 25面から

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