ようやく秋が深まる気配をみせ、朝晩は冷え込むことも増えてきました。ウォーキングには好適な季節と言えるでしょう。今回は、伊賀市北西部の新居地区を回る約9キロのコースです。(取材・山岡博輝)【1枚目の写真 西高倉の踏切を渡ってすぐ、マリーゴールドの花が供えられた石地蔵】
10月10日午後1時半、スタート地点は伊賀鉄道の新居駅。どんよりと曇ってはいるものの、すぐに雨が降るような空模様ではなさそうです。すっかり秋も深まり、枯れて下を向いたヒマワリと、ピンクや白のコスモスとが対照的です。
JR関西線に沿って西へ。新居小学校を過ぎ、踏切を渡ると、マリーゴールドの花が供えられた5、6体の石地蔵に遭遇。ここで踏切の警報器が鳴り、慌てて線路沿いに戻って気動車を撮影しました。少し上がった池のほとりには赤い前掛けの地蔵があり、土手に咲いたヒガンバナとおそろいでした。
西高倉の集落内を抜ける道は上りが続き、路線バスも重そうに坂を上がっていきます。更に北側に折れて振り返ると、野焼きの煙にかすみつつも、市街地が一望できました。道端には順に「十三丁石」「十二丁石」「十一丁石」と書かれた石が現れました。
飛び立つキジとトビ
芭蕉句碑のある「番屋の辻」を西へ。熟しすぎた〝ずぐし柿〟の香りの中を進むと県道に出ました。宮谷川の手前を下っていく細い道の両脇には、ススキやアワダチソウが繁茂。と、目の前の茂みからキジが3羽、立て続けに飛び立ちましたが、カメラをスタンバイしていなかったことを反省しました。
川沿いのコンクリート舗装の道を下ると、道の真ん中に大きな鳥が。先ほどのキジかと思いましたが、近づくと飛び立ち、「ピー、ヒョロロ」という鳴き声がしたので、トビかと思われます。小さな石仏のある橋から対岸に渡り、関西線をくぐって岩倉峡への道を進んでいきます。
橋からの眺望も
木津川本流の大きな水音を聞きながら小休止し、岩倉の集落へ。児童公園の脇を上っていき、高台からは市街地の方向が一望できました。中心に上野公園の緑があり、遠くは青山高原の風車群も望めました。今度は急坂を下り、岩倉大橋を渡って高倉大橋へ。歩いて通るのは初めてでしたが、水面からの高さに少し冷や汗もかきながら、開けた眺望も楽しむことができました。
橋を渡り切り、あとはひたすら堤防沿いにスタート地点を目指します。夕日を背中に浴びながら、広々とした気持ちの良い‟散歩”ができました。出発から2時間半と少し、午後4時10分ごろに新居駅へ到着。歩数計は1万3051歩でした。最後に忍者列車を撮影し、その場を後にしました。