ホテルやレストランなどへの卸販売や直売を手掛ける伊賀市下友田のトルタロッソ製パンが、地元の水を使った高級食パンの販売開始を発表した。同市役所で9月4日、岡本栄市長らが試食した。【試食用の商品を手にする高橋社長=伊賀市四十九町で】
同社はフランスで技術などを学んだパン職人の高橋徹会長(71)が外資系ホテルのベーカリーとして1996年に大阪で独立、起業したのが始まり。2011年に元造り酒屋の古民家などを改装した現在の伊賀工場を立ち上げた。年内中に東京都港区の本社を伊賀市に移す予定だという。
伊賀地域は米どころとして知られているが、長男で元プロのカーレーサーだった高橋毅社長(46)は、パンの味わいを引き立てるには湿度とおいしい軟水が重要な要素だと説明。「生地のきめ細やかさが一番の特徴。伊賀は粘土層の地質で年間通じて湿度が保てる。他の地域で同じ味わいが出せない」と話す。
商品名は「伊賀のおいしい水を使った高級食パン」。素材にはカナダ産小麦粉や国産の高級バターを使用している。試食した岡本市長は「伊賀の風土とトルタロッソの技術が生んだパンとしてしっかり発信して頂けたら」と話し、高橋社長は「まずは何もつけずに生でちぎって食べてみてほしい」とPRした。
同商品は1日50本限定で、電話で事前予約が必要。価格は1本(2斤分)で税別800円。パン工場2階の直売所で扱っている。営業時間は午前10時から午後5時で、定休は日曜と月曜。
予約、問い合わせは同社(0595・43・2000)へ。
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