伊賀市の岡本栄市長は7月24日、インターネットを通じ「忍者不足、忍者募集」などの情報が流れ、応募や問い合わせが海外から多数寄せられる騒動を受け、市役所で否定会見を開いた。【忍者募集の誤情報で問い合わせが相次いでいる伊賀市役所=同市上野丸之内】

 市によると、発端は米国のラジオ局が岡本市長にインタビュー取材した番組。7月16日の放送後、インターネットで「年収が2万3000ドル(約256万円)から8万5000ドル(約945万円)なのに忍者不足」などといった情報が出回り出したらしいが、岡本市長は会見で「そんな発言はしていない」と説明した。

 市役所を始め、地元の伊賀上野観光協会や伊賀流忍者博物館などには24日現在で電子メールを中心に日本を含む14か国から100件を超える問い合わせや応募が寄せられているといい、関係者は誤った情報の対処に困惑している。同市では急きょ、ホームページ上に「市が発信した情報ではない」とのメッセージを発表した。

 岡本市長は今回の騒動について「フェイクニュースが流れて大変反響が大きく、驚いている。こんなにも世界の人が反応したということは忍者文化が発信・求心力があるとことを改めて感じた」と話し、怒りなどの感情はないという。

 同市では昨年2月に忍者市を宣言。岡本市長は特注の忍者風衣装をまとい、率先して市外各地で観光PRを行っている。

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