少しずつ秋も深まり、ウオーキングや行楽には最適な季節を迎えました。今回は、水田が広がる伊賀市大山田地区の西部、山田地区の約6キロを歩きます。(取材・山岡博輝)【1枚目の写真 出後の大きな常夜灯から集落を振り返る】
10月10日、2つの台風が日本列島を襲った、その合間に出掛けました。午前10時半、平田のショッピングセンター「アニーズ」前をスタート。雲は多いものの、とりあえずは秋晴れと呼べる陽気です。最初は服部川にかかる山田橋を渡って南へ。平田の中島集落へ向かいました。
「行者街道」の看板が立つ水路沿いの道。稲刈りもほとんど終わり、田んぼには「ひこばえ」が元気に芽を出していました。中島公民館から西に進路を取ると、はさ掛けされた稲の束がずらりと並ぶ光景に出会い、民家の庭先で実ったイチジクの手入れをする年配女性の姿がありました。
涼泉寺の脇を再び南に折れ、富岡の集落へ。入口にある老人クラブの花壇にはマリーゴールドやケイトウなどが顔をそろえていました。重厚な家並みの間を抜け、次は東の出後へ。県道交差点を過ぎ、集落内へ。道行く女性2人は「また台風が来るらしいさけ、かなわんわ」と心配そうに話していました。
【中村の国道から一歩入った小道にあった柿の木】
大きな常夜燈が目印の公園を過ぎ、出後の集落を抜けると、服部川にかかる出後橋が見えてきます。国道163号に出て、今度は北へ向かいますが、すぐに脇の道へ。鈴なりの柿は、落ちて路面をもだいだい色に染めていました。中村の集落を進み、出発から約1時間、辻堂古墳に着きました。
【辻堂古墳】
辻堂古墳は横穴式石室を持ち、地域の有力者を埋葬するため6世紀ごろに築造されたと伝わっているそうです。小休止後、そこからすぐの小高い丘の上の弁天堂へ。中村公民館の裏から砂利道と階段を上がると相撲場とお堂があり、公園の西端からは平田方面を望むことができました。
【中村から鳳凰寺へ】
弁天堂のある丘を下り、今度は鳳凰寺の集落へ。水田が広がる広々とした道を北に向かいます。道端では、開きかけたばかりのススキの穂が何本か風に揺れ、秋の足音を運んできていました。集落入口から大山田支所方面に折れると、稲刈りの済んだ田の中に、白いビニールで包んだ刈り草ロールがいくつも置かれていました。
【平田西町の楼車庫】
支所の裏から県道を渡り、植木神社に立ち寄りました。樹齢400年というケヤキなど、神々しく大木が立ち並ぶ境内で息を整え、旧街道沿いに歩を進めます。同神社の祇園祭で巡行するだんじりを収めた楼車庫などを眺めながら歩いていると、1軒進むごとに軒下からハチが飛んで出てきたため、うまくかわしながら進んでいきました。
午後0時15分、出発地点に帰着。歩数は約9550歩でした。アップダウンが少ないので疲れにくく、集落の中を通る時には「こんにちは」とあいさつしてくださる方が何人もいて、心地良く歩くことができました。ウオーキングに適した時季ですので、地元やその周辺で「ちょっとそこまで」出掛けてみてはいかがでしょうか。
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