今回は、池が数多く点在する伊賀市西明寺や下友生、荒木などを1周する約7キロの行程を紹介します。(取材・山岡博輝)【1枚目の写真 ツバメが群れていた大池のほとり】

 取材日は3月21日。ようやく梅なども咲き出したころでした。同市西明寺の市文化会館前を午後1時半にスタート。同1時現在の気温は約6度で、さまざまな方角から強い風が吹き付けるなか、まずは生琉里方面へ。
 
【金善池から水鳥が飛び立つ】
 
 ナズナやオオイヌノフグリなどが咲く道を、伊賀国分寺跡を右に見ながら進み、途中で南に折れると東西に細長い「金善池」が見えてきます。気配を察したのか、水鳥が数羽、バタバタッと飛び立っていきました。
 
 同会館の方角へ戻る形で進み、南へ下っていくと、ゆめが丘の工場群や下友生の集落が正面に。東に進路を変えると、青山高原を遠くに望むことができ、畑の真ん中に立つ1本の大きな梅の木は満開を迎えようとしていました。
 
【青空に向かって伸びるヤナギの木】
 
 道端に立つ背の高いヤナギの木から先、真っすぐな道をひたすら東へ。途中の土手を上ったところに「鋼池」があり、水面が波立つほどの強い風に、体が震えましたが、穏やかな小鳥のさえずりも聞こえてきます。
 
【強風で波立つ鋼池】
 
 北に折れて坂を上ると、たくさんのツバメが飛び交う「大池」と、木々に囲まれた「古池」との間に出ました。県道依那具荒木線に合流し、「新池」を過ぎると再び東へ。背後に目をやると、どんよりとした雲が立ち込め、風に乗って急速に近付いてくるように思えました。
 
 アシが群生する小さな池から大きなシラサギがゆったりと飛び立つ様を眺めている間に、雲は南の方へ動いていったようで一安心。ほぼ正方形の「大沢池」を過ぎて北へ進路を変え、集落の手前からは、山際の更に細い道に足を踏み入れました。林のおかげで風は当たらないものの、左右から伸びるイバラのトゲに気をつけながら、ゆるやかな坂を上っていきます。
 
【下友生から荒木へ抜ける途中の風景】
 
 坂を上りきった先にある池に着くころ、好転すると思っていた空模様が急に変わり、バラバラとあられが降ってきました。カメラや荷物をタオルで守りながら、足早に坂を下り、しばらくすると晴れ間がのぞき始め、再び一安心。荒木の集落に差し掛かり、桜が丘ニュータウンが右手に見えてきます。
 
 県道に出て南へ折れると頭上に高圧鉄塔があり、変電所の脇の坂を上って未舗装の道へ。木立の中を通り、工場が集まる一帯を抜けると、ほどなくスタート地点に戻ります。午後3時15分に到着。歩数計は約1万1500歩でした。
 
  海の無い伊賀地域では、川や池が身近な水辺の風景。ようやく暖かくなってきましたので、あちこち歩きに出掛けてみてはいかがでしょうか。
 
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