今年1月にあった「第383回段位珠算検定」(全国珠算教育連盟主催)で、名張市立つつじが丘小6年の小谷涼太君(12)(同市つつじが丘北10番町)が十段に合格した。九段取得から1年余り、7回目の挑戦で念願を果たした。【十段の合格証書と愛用のそろばんを手にする小谷君=名張市役所で】
2歳上の姉の影響もあり、市内で教室を開く竹島珠算簿記学校に小学1年から通っている。既に4年生で暗算十段、5年生で珠算九段を取得しており、現在は同校に週5日通い、自宅でも熱心に勉強に励んでいる。1957年に創立した同校の歴史の中で、珠算十段に到達した小学生は初めてだという。
同検定で十段に合格するには、必須3種目(かけ算、割り算、見取算)と、伝票算、暗算など4つの選択種目から3つを選んだ計6種目の全てで300点満点中280点以上を取ることが条件。計算の速さや正確さはもちろん、数字や解答の表記まで採点の対象になるという。
3月7日に竹島正記校長(45)とともに名張市役所を表敬訪問し、書かれた数字を見て計算する「見取算」を披露=写真2枚目=して亀井利克市長らを驚かせた小谷君は「たくさん練習してきたけど、合格できてびっくりした。将来は計算力を生かせるような仕事があれば就いてみたい」と喜びを話した。