記者会見で北川氏は、現市政の医療や福祉を主体としたまちづくりを評価した一方、「今のままの市政では、まちの活力を失っていくのでは」と危機感を示した。進む人口減少への対応が急務とし、「若者の定住、雇用を生む産業の振興に力を入れる必要がある時代になった。10年先を見据え、新たなまちづくりの先頭に立ちたい」と決意を述べた。選挙には所属する民進党からは離党し、無所属で臨む方針で、県議は2月中旬に辞職するという。
人口減少に歯止めをかけるため、政策の柱として▼まちの魅力づくりと雇用強化による若者定住▼食と観光を軸の観光産業▼関西圏への営業戦略強化▼持続可能で安全安心なまちづくり▼財政運営の精査と税収構造の転換などを打ち出している。財政運営では法人市民税の増加や事業見直し、私立病院の経営改善を掲げる。
現職の亀井利克市長の多選についても「長くやることでの市政のよどみはあると思う。次世代につなげるため、庁内外の空気を一変させたい」と話した。
北川氏は、同志社大学法学部卒。1981年から11年間、名張市職員として勤め、92年から地元ケーブルテレビ会社で勤務。県議には2003年に初当選。その後は無投票当選が続き、現在4期目。
市長選への立候補表明は、昨年10月に元名張市議の森脇和徳氏(44)に続き2人目。亀井市長は進退を明らかにしていないが、21日の自身の後援会の会合で意向を明かすとしている。