今年5月に米国で開かれた自動車レース「インディアナポリス500マイルレース(インディ500)」でアジア人として初優勝を果たした佐藤琢磨選手(40)が12月6日、同レースの勝者に贈られる「ボルグワーナートロフィー」を披露するため、名張市八幡の「ボルグワーナー・モールスシステムズ・ジャパン」を訪れた。【トロフィーを除幕した佐藤選手(左)と三島社長=名張市八幡で】
佐藤選手は19歳の時にモータースポーツの世界に入り、全日本F3を経て、2002年から08年途中まで自動車レースの最高峰「Formula 1(F1)」に参戦。10年からは米インディカーレースに転向して13年に初優勝を果たし、今年で101回を数えるインディ500が自身のシリーズ2勝目となった。
ボルグワーナーは1936年から、歴代優勝者の顔が彫られたトロフィーを優勝者に授与している他、現在はインディカーシリーズにターボチャージャーを独占供給している。今回は、佐藤選手の強い要望で、初めて日本の関係者やファンへの披露が実現した。
【写真2枚目 トロフィー下部の、自身の顔が刻まれた部分を指す佐藤選手】
6日の取材会のために名張市の同社を訪れた佐藤選手は、三島邦彦社長(48)とともに、高さ165センチ、重さ約50キロ、時価約4億円相当のトロフィーを除幕。「伝統あるトロフィーに自分の顔が刻まれ、日本の皆さんと喜びを共有でき、支えてくれる技術者やスタッフ、ファンに感謝している」と心境を話し、三島社長は「佐藤選手の熱い思いを受けて、トロフィーが日本に来る運びとなった。光栄に思う」と喜びを語った。
トロフィーは8、9日に東京都港区のホンダ本社、10、11日には都内で開かれる佐藤選手のイベントで展示される予定。