伊賀市は9月22日、強制わいせつなどの疑いで逮捕され、県迷惑防止条例違反(ひわいな言動)と公然わいせつ、器物損壊の罪で罰金50万円の略式命令を受けた市立保育園勤務の男性保育士(27)を停職6か月の懲戒処分にしたと発表した。【職員の不祥事を受け謝罪する藤岡総務部長(右)ら=伊賀市役所で】
処分は同日付。男性保育士は7月18日に市内のリサイクル店内で少女(当時16)の背後から体液を太ももやショートパンツに体液を付着させた他、8月5日には市内のショッピングセンターで中学と高校の女子生徒2人を前に下半身を露出したとされる。市によると、13日に伊賀区検が略式起訴し、伊賀簡裁が罰金50万円の略式命令を出した。男性保育士は即日納付した。
市人事課によると、男性保育士は聞き取りに対し「大変申し訳ないことをした。4月の異動や初めてのクラス担任などで仕事量が格段に増え、非常に忙しかった。自分ではストレスがたまっていたとは思っていなかったが、6月ごろから性的衝動が抑えられなくなった」と話していたという。
市は職員の不祥事を受け、管理監督すべき立場だった勤務先の保育園長(59)と保育幼稚園課長(53)に文書で、健康福祉部の部長(57)と次長(55)を口頭でそれぞれ厳重注意した。記者会見には藤岡淳次・総務部長ら2人が出席し「このたびの不祥事によって市民全体の奉仕者としての信頼を失いましたことを心よりお詫び申し上げます」と頭を下げた。
任命権者の岡本栄市長は取材に対し「処分を本人の前で読み上げ手渡したが、こんな恥ずかしい思いをしたことはない」とし、被害に遭った女性に対しては「気の毒としか言いようがない。(男性保育士)本人が謝罪すべき話で、私が申し上げることではない」と答えた。