台風5号の接近に伴い設置した伊賀市と名張市の災害対策本部が8月7日、午後4時30分現在の状況をまとめ、発表した。伊賀市では午後6時以降の降雨に備えて布引地区の坂下区(27世帯、65人)に対し避難勧告を発令した。発令は同5時30分で、避難場所は青山上津体育館(同市北山)。【モニターに映った河川の水量を確認する伊賀市職員ら=伊賀市役所で】
伊賀市は正午前に同市坂下と奥馬野、中馬野の布引地区に対し「避難準備・高齢者等避難開始」の情報を発表。避難場所のライトピアおおやまだには午後2時40分現在で5世帯14人が自主避難している。
公共交通機関では、伊賀鉄道伊賀線が同3時25分ごろ、比土‐上林間で列車のパンタグラフと倒木が接触し、全線(伊賀神戸‐伊賀上野)で運転を見合わせている。バスは三重交通の名古屋上野高速が三交上野車庫午後6時17分発と名鉄バスセンター同6時10分発以降の3本を運休した。
主な道路では国道163号の長野峠、県道津芸濃大山田線が雨の影響で通行止めとなっている。
一方、名張市では自主避難者の受け入れ対応のため、午後5時ごろ、名張小学校(同市丸之内)、市民情報交流センター(同市希央台5)、蔵持市民センター(同市蔵持町原出)を含む19か所に避難所を開設した。
津地方気象台によると、台風5号は午後3時半ごろ和歌山県北部に上陸、今後は強い勢力を保ったまま時速20キロメートルで北東に進路を変え、本州を縦断する形で進むという。また、8日未明までは最大雨量が1時間当たり80ミリ、最大風速が20メートルを予想。7日9時ごろまで暴風警報が発令される見通しだという。