都市部からの移住促進に力を入れる名張市で、移住希望者の相談や市外へのPRを担当する専門職員「移住コンシェルジュ」が市地域活力創生室に配置された。着任した辻岡かおりさん(50)は、「移住する際の不安はたくさんある。そんな相談者の方の気持ち寄り添った対応を心掛けたい」と意気込む。【移住を呼び掛けるポスターの前で名張市をPRする辻岡さん=名張市鴻之台で】
コンシェルジュは、大阪や名古屋などの都市部で開催する相談会などに出向いて市の魅力をPRするのに加え、6月から始めた市内の案内ツアーでのガイド役として住民目線で町のよさを伝えるのが仕事。市が設ける専用ダイヤルでも対応し、相談者からの住居や仕事などの他部門にわたる内容も関係部署や他機関に円滑に接続する役割を担う。7月から任期付き職員として採用し、任期は2020年3月まで。
就任した辻岡さんは、堺市出身で、結婚を機に奈良市へ転居、2年後の1994年に名張に移った。名張商工会議所や市雇用創造協議会などで勤務し、地元愛が募ったことから応募した。自身も移住者として住居探しや地域になじめるかなど不安を思った経験を相談やアドバイスに生かす。
名張の魅力について「大阪の喧騒とは違った自然な環境や住みよさがある」と話し、「肌で感じた気持ちを相談者の方にも伝え、名張をPRしていきたい」と話した。