名張市安部田の市郷土資料館で飼育されている交雑種のオオサンショウウオ「ぼーちゃん」が、同資料館の館長に就任した。市によると、オオサンショウウオで館長を任されるのは全国初という。【上島教育長から館長任命を受けるオオサンショウウオのぼーちゃん=名張市鴻之台で】
ぼーちゃんは推定年齢25才で性別不明、体長は56センチ。同資料館は、国の特別天然記念物「オオサンショウウオ」を保護するため、2015年6月からオオサンショウウオの交雑種を捕獲・飼育している。現在は141匹を飼育している。ぼーちゃんは来館者に気軽に触れ合えってもらえるようにと、館内の水槽で飼育している。
館長の任命は、保護事業への理解を深めてもらおうと企画。月2回ほど学校施設への出前授業に出向いている実績からぼーちゃんを選んだ。今後は市内の全小中学校への出張を目標に、出前授業に更に力を入れるという。
3月29日に市役所教育長室で行われた任命式で、上島和久教育長から任命書が贈られた。報酬は「月給アジ8匹」。飼育に携わる同館職員の川内彬宏さんは「教育長とお会いするのが初めてなので緊張しているようだ。実績を認められてうれしそう」と話した。