一般競争入札による伊賀市立保育園の園児をバス送迎する運行管理業務委託で、同市の公正入札調査委員会(委員長・大森秀俊副市長)は2月22日、市職員から不正に入札情報の提供があったのではないかとの疑いに対する調査を実施し、「情報漏えいの事実は確認されなかった」との結果を発表した。
市契約監理課によると、疑いが持たれた運行管理の業務委託は入札日が2月9日で、市内に事務所を置く2社が参加した。市の予定価格は前年比で15%(約117万円)以上減額した約667万円で、落札額は最低制限価格より3万4800円上回る435万8000円だった。
13日に落札できなかった1社から調査要望の提出があり、「まるで積算単価の変更を予測していたかのように最低制限価格に近い金額で落札している」と指摘。「人件費や燃料費が上昇傾向にある現状で、このような逆行変化を入札業者が予測するのは不可能で、事前に情報を不正入手した可能性が高い」などと訴えていた。
同調査委員会は15日にあり、価格情報を知り得る25人を対象に内部調査を実施することを決定。17日から21日までの間、対象者や落札業者から個別に聞き取りを行い、21日の調査委員会で調査結果を審議し、情報漏えいの事実は確認できないと判断したという。