伊賀市は20日、市議会2月定例会に提出している一般会計補正予算に市役所移転後の現庁舎を図書館などの複合施設に改修する基本計画策定など整備調査設計業務委託料1706万円を追加提案した。
岡本栄市長は提案理由のなかで、三重大学が昨年11月に設置した学習・研究の地域拠点「伊賀サテライト」に国際的な忍者研究機関を来年度中に開設し、将来的には大学院機能も検討していると説明。「(大学側から)立地や必要な規模などの観点から現庁舎への配置が最適だと希望を頂いている」と述べた。
複合施設化の基本計画策定経費を提案するのは今回が3度目で、昨年3月と9月の過去2度は議会が同予算を削除している。市は今年度の最終補正で債務負担行為を設定し、基本計画策定業務委託を3月中に発注したい考えで、岡本市長は「これ以上遅延した場合、合併特例債が使えなくなり、市民に負担をかけることになる」とし、同事業の時間的制約を強調した。
市が発表した事業スケジュールの修正案によると、10月に基本設計と実施設計を一括発注して工期を約6か月短縮。庁舎の改修工事は19年1月ごろから着工し、合併特例債の活用期限になっている20年3月末までの15か月間で完成を目指すとしている。
また、市は「ゆめぽりすセンター」(ゆめが丘1)を指定管理施設から直営に変更するための条例改正案を提出。今定例会初日の13日に即日採決した、来年度から地元の住民自治協議会を指定管理者とする議案は賛成少数で議会が否決している。